モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
「…。」

瞬きすらせずに姫乃を見つめていた
凍夜は、姫乃の答えを聞き終わってからも
しばらく黙って姫乃を見つめていた。

姫乃もなんとなく、目をそらしたら
今言ったことを自分から否定してしまうような
気がして、じっと見つめ返す。

「…やっぱり、キミはおもしろいね。」

微かに、凍夜の口元に笑みが浮かぶ。

「キミみたいな女は嫌いじゃない。」

…ほめられた…のかしら?

隣のノークスと違って、あきれたって
顔には見えないし。
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