モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
「人間とどう違うか興味が
あるって言ったね。」

「ええ。」

凍夜の話に、姫乃の表情が好奇心で
いっぱいになった。

しかし、傍らのノークスの方は
血相を変えて制止する。

「!凍夜っ!!」

「僕たちは双子で生まれて、
片割れが死ぬともう片方も死ぬ。」

ノークスの制止など露ほども気にせず、
凍夜が続ける。

「何をぺらぺらと…!」

「基本、夜行性だけど普通の人間と
生活習慣はそんなに変わらない。
ただ、睡眠時間は最悪日中一時間
寝れば問題ない。」

「それは便利ね。」

「っ…!」

酷く苛立った様子のノークスが
気にならないでもなかったが、
姫乃は自分の好奇心を優先させる。
< 42 / 726 >

この作品をシェア

pagetop