モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
「…もう一人が、実の
母親だと言ったら…
実の母親を食い殺したと
言ったら、キミは
僕を恐れる?」
平然と告げられた
内容は、あまりにも
その態度や表情に
そぐわない。
いつもの、凍夜。
なのに、いつもと
変わらないその表情が、
姫乃の息を詰まらせる。
息苦しさを
紛らわせるかの
ように、姫乃は
凍夜の頬に自分の
唇を押し当てた。
「…姫乃。」
「…そうやって、
小さい子供のように
わたしの顔色を窺う
あなたの、一体何を
恐れればいいの?」
素直に思ったままを
口にすると、凍夜は
姫乃を抱きしめたまま
ベットに倒れ込んだ。
「…彼女も、
殺してほしいと
言った。」
「…。…誰かの…為に?」
なんとなく口を
衝いて出た姫乃の
言葉に、凍夜は
驚いた顔で腕の中の
姫乃を覗き込む。
母親だと言ったら…
実の母親を食い殺したと
言ったら、キミは
僕を恐れる?」
平然と告げられた
内容は、あまりにも
その態度や表情に
そぐわない。
いつもの、凍夜。
なのに、いつもと
変わらないその表情が、
姫乃の息を詰まらせる。
息苦しさを
紛らわせるかの
ように、姫乃は
凍夜の頬に自分の
唇を押し当てた。
「…姫乃。」
「…そうやって、
小さい子供のように
わたしの顔色を窺う
あなたの、一体何を
恐れればいいの?」
素直に思ったままを
口にすると、凍夜は
姫乃を抱きしめたまま
ベットに倒れ込んだ。
「…彼女も、
殺してほしいと
言った。」
「…。…誰かの…為に?」
なんとなく口を
衝いて出た姫乃の
言葉に、凍夜は
驚いた顔で腕の中の
姫乃を覗き込む。