モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
…まさか。
「…ノークス、
あなた、実は
隠し子が…。」
「その愉快な
頭の中身を一度
捨ててきたら
どうです。」
姫乃の見当違いに
豊かな想像力に
あきれはてた
ノークスが、
食事を中断して
すかさずツッコミを
いれた。
「あ、違うの。」
「僕たちが子孫を
残せないと知って
いるでしょう。」
「でも、あなたが
そんなに気にかける
子供なんて、自分の
子ぐらいしかいない
かなって。」
「…。…数ヶ月前、
偶然助けた子供です。
わけあって肉親と
引き離されて
寂しそうに
していたので、
少しきにかけて
いるだけですよ。
あの子の周りは
何気に物騒ですから。」