モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
「…ノークス…?」

ノークスの不審な
行動に警戒心を
呼び起こされた
姫乃は、慎重に
彼の名を呼ぶ。

「凍夜は、あなたを
花嫁に迎える
そうですよ。」

「…え?」

「あなたを、
吸血鬼の花嫁に
したいそうです。」

それはつまり…
プロポーズを
されるということ…?

しかし、ノークスの
様子から察すると、
ただのプロポーズが
どうこう、という
話ではなさそうだ。

あきらかに、
何らかの含みがあると、
ノークスの声と態度が
告げている。

「…凍夜の…いいえ、
吸血鬼の花嫁に
なることに、
なにか不都合な
理由があるの。」
< 497 / 726 >

この作品をシェア

pagetop