モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
「…凍夜…大丈夫…?」
相当泣き続けたのだろう。
真っ赤にはれた目が痛々しい。
思うように動けない
自分に苛立ったが、
これは幸いかもしれなかった。
自由に動けたら、
姫乃の心中を無視して
押し倒していたに違いない。
男に襲われて、
青ざめた姫乃の様子は
凍夜に冷静さを
取り戻させた。
冷静になる前に
手を出せる状態でなくて
本当に良かったと安堵する。
「血…。凍夜、
血を飲む…?
飲んだらよくならない?」
たぶん、無理だろう。
怪我や空腹とは
感覚がちがう。
必要ない、と
目で告げると、
残念ながら
伝わらなかったのか、
姫乃はのそのそと
ベットの上を移動してきた。
相当泣き続けたのだろう。
真っ赤にはれた目が痛々しい。
思うように動けない
自分に苛立ったが、
これは幸いかもしれなかった。
自由に動けたら、
姫乃の心中を無視して
押し倒していたに違いない。
男に襲われて、
青ざめた姫乃の様子は
凍夜に冷静さを
取り戻させた。
冷静になる前に
手を出せる状態でなくて
本当に良かったと安堵する。
「血…。凍夜、
血を飲む…?
飲んだらよくならない?」
たぶん、無理だろう。
怪我や空腹とは
感覚がちがう。
必要ない、と
目で告げると、
残念ながら
伝わらなかったのか、
姫乃はのそのそと
ベットの上を移動してきた。