モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
「…。えぇ。
とりあえずは、
大丈夫…。」
言い淀んだのは
まだ引きずっている
証拠ではないのか。
だるさの残る体を
起こし、姫乃を
引き寄せる。
「…。」
腕の中に引き込んだ
姫乃は、大人しい。
「こんな、固まった
状態で何が大丈夫だって?」
じっと見つめれば、
姫乃は気まずそうに
視線を外した。
「でも…だって、
本当にその、肌を
触られただけだし…。」
「怖い思いをしたくせに、
ノークスを庇うの。」
「…それは…。
…そう、ノークス、
どうしちゃったの…?
あんなことをするなんて…。」
言葉の選択をミスしたと、
凍夜は顔をしかめた。
名前を出したのは
凍夜自身だが、
姫乃の頭の中が
彼女を襲った男のことで
占められるのは
おもしろくない。
そう思い話題を
変えようとしたが
遅かった。
とりあえずは、
大丈夫…。」
言い淀んだのは
まだ引きずっている
証拠ではないのか。
だるさの残る体を
起こし、姫乃を
引き寄せる。
「…。」
腕の中に引き込んだ
姫乃は、大人しい。
「こんな、固まった
状態で何が大丈夫だって?」
じっと見つめれば、
姫乃は気まずそうに
視線を外した。
「でも…だって、
本当にその、肌を
触られただけだし…。」
「怖い思いをしたくせに、
ノークスを庇うの。」
「…それは…。
…そう、ノークス、
どうしちゃったの…?
あんなことをするなんて…。」
言葉の選択をミスしたと、
凍夜は顔をしかめた。
名前を出したのは
凍夜自身だが、
姫乃の頭の中が
彼女を襲った男のことで
占められるのは
おもしろくない。
そう思い話題を
変えようとしたが
遅かった。