モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
朔夜は自分を
責めてほしかったのだ。
悪いことをして、
それがそのまま
なのが辛くて。
そうして、誰かに
責められれば、
少しだけ楽になれる。
後からじわじわと
辛い思いが
満ちていくまでの
間は少しだけ、
楽でいられる。
でもそれでは朔夜は、
ずっとぐるぐる
同じところを
苦しいままで
回っているだけだ。
だから、沙羅は
苦しいままで
いてほしくなかった
だけなのに。
「どうしよう…。」
嫌われて、しまった。
姉に嫌われたらと
考えたときより、
ずっと苦しい。
姫乃は、たとえ
沙羅を嫌っても
妹である以上は
きっと、許して、
そばにいさせてくれる。
…でも、朔夜様は?
朔夜は、好意で
沙羅のそばに
いてくれた、他人だ。
嫌われたら、そこで、
繋がりが切れてしまう。
責めてほしかったのだ。
悪いことをして、
それがそのまま
なのが辛くて。
そうして、誰かに
責められれば、
少しだけ楽になれる。
後からじわじわと
辛い思いが
満ちていくまでの
間は少しだけ、
楽でいられる。
でもそれでは朔夜は、
ずっとぐるぐる
同じところを
苦しいままで
回っているだけだ。
だから、沙羅は
苦しいままで
いてほしくなかった
だけなのに。
「どうしよう…。」
嫌われて、しまった。
姉に嫌われたらと
考えたときより、
ずっと苦しい。
姫乃は、たとえ
沙羅を嫌っても
妹である以上は
きっと、許して、
そばにいさせてくれる。
…でも、朔夜様は?
朔夜は、好意で
沙羅のそばに
いてくれた、他人だ。
嫌われたら、そこで、
繋がりが切れてしまう。