モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
なかなおり―ノークス
本当に、とんでもない
娘に関わってしまった。
沙羅の家に向かいながら、
ノークスは幾度目かの
ため息をついた。
襲った男に
ケンカを売るような
マネをするのも、
そんなとんでもない
内容のイタズラを
仕掛けてくるのも、
あり得ないにも
程がある。
凍夜以上に
手がかかると
認識して久しいが、
あの娘だけは本当に
ノークスの手に負えない。
…しかし、だからこそ、
凍夜にふさわしいと
思ったのだ。
結局のところ、
ノークスは姫乃に
毒気を抜かれてしまった。
つい先ほどまで、
あれほど絶望的な
気持ちだったのが
嘘のように。
娘に関わってしまった。
沙羅の家に向かいながら、
ノークスは幾度目かの
ため息をついた。
襲った男に
ケンカを売るような
マネをするのも、
そんなとんでもない
内容のイタズラを
仕掛けてくるのも、
あり得ないにも
程がある。
凍夜以上に
手がかかると
認識して久しいが、
あの娘だけは本当に
ノークスの手に負えない。
…しかし、だからこそ、
凍夜にふさわしいと
思ったのだ。
結局のところ、
ノークスは姫乃に
毒気を抜かれてしまった。
つい先ほどまで、
あれほど絶望的な
気持ちだったのが
嘘のように。