モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
「…。」
「…。」
「…。」
その光景を見ていた
3人の間につかのま、
沈黙が流れた。
「…。」
無言のまま、東雲が
もう一度剣を
振り下ろせば、
やはりぐにょりと
変形し、刃を押し戻す。
「…方法、変えましょうか…。」
姫乃の言葉に、
二人はうなづいた。
「…暖炉を、壊しましょう。」
「そのほうが堅実そうです。
…鎖は邪魔になるでしょうが…。」
東雲が提案して、
天明が同意する。
「え…?ちょっと…。」
天明から斧を受け取った
東雲が、暖炉の前に
立ち斧を振りかぶる。