モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~





部屋に、姫乃はいなかった。





天井から
吊り下げられた斧。


床に広がる、
姫乃のモノと思われる
大量の血液。


血液の中に浸る鎖と。




そして、その先には…

一本の、血にまみれた、腕。



「…まさか…自分で…?」

残された痕跡に
恐ろしい想像が
浮かび上がる。

姫乃は、斧を
ギロチンの代わりに
して自身の腕を
切り落とした…?



…何故。



何の、為に。



< 629 / 726 >

この作品をシェア

pagetop