モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
炎からの救出―沙羅
「…っ…っ…!」
「…う…。」
ごうごうとうねる炎の
轟音の中、沙羅は
どうにか目を覚ました。
すさまじい熱気で
肌がじりじりと痛む。
「…ら…さら…!
沙羅、しっかりして!!」
轟音にかき消され
ないよう声を張り上げ、
自分の身体を
揺さぶっているのが
姉の姫乃だと気付いて、
沙羅は目を見開いた。
「おねえさま…!?」
「沙羅!よかった、
怪我はしてない…わね?
気を失ってただけね!?」
「お姉さま、どうして…。」
どうして、こんな
ところに姫乃がいるのか。
答えはわかりきって
いるのに、どうしても
そう思わずにはいられない。
こんな危ない所へ
大事な姉には
来てほしくなかった。
「…う…。」
ごうごうとうねる炎の
轟音の中、沙羅は
どうにか目を覚ました。
すさまじい熱気で
肌がじりじりと痛む。
「…ら…さら…!
沙羅、しっかりして!!」
轟音にかき消され
ないよう声を張り上げ、
自分の身体を
揺さぶっているのが
姉の姫乃だと気付いて、
沙羅は目を見開いた。
「おねえさま…!?」
「沙羅!よかった、
怪我はしてない…わね?
気を失ってただけね!?」
「お姉さま、どうして…。」
どうして、こんな
ところに姫乃がいるのか。
答えはわかりきって
いるのに、どうしても
そう思わずにはいられない。
こんな危ない所へ
大事な姉には
来てほしくなかった。