モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
「僕は姫乃を尊敬して
いますが命を預ける
ような関係になりたいとは
思えません。
それに、いくら自分の
生死がかかって
いるからといっても、
彼女は惚れてもいない
男の花嫁になってまで
生きたいと思うような
女ではないでしょう。」
それに、と
朔夜はさきほどより
さらに深いため息をついた。
「仮に、僕が彼女を
花嫁に、といったところで、
凍夜は決してそれを許さない。
…結局のところ、
もはや僕たちに
どうこうできる
問題ではないのです。
どういう結果になるかは、
あの二人しだいなのですよ。」
凍夜と姫乃の、
二人の心しだい。
沙羅にも、朔夜にも、
できることはなにもない。
「…お姉さま…。」
できるなら、そばにいたい。
その気持ちを必死に
抑えながら、姫乃の無事を
祈り、沙羅は静かに、
目を閉じた。
いますが命を預ける
ような関係になりたいとは
思えません。
それに、いくら自分の
生死がかかって
いるからといっても、
彼女は惚れてもいない
男の花嫁になってまで
生きたいと思うような
女ではないでしょう。」
それに、と
朔夜はさきほどより
さらに深いため息をついた。
「仮に、僕が彼女を
花嫁に、といったところで、
凍夜は決してそれを許さない。
…結局のところ、
もはや僕たちに
どうこうできる
問題ではないのです。
どういう結果になるかは、
あの二人しだいなのですよ。」
凍夜と姫乃の、
二人の心しだい。
沙羅にも、朔夜にも、
できることはなにもない。
「…お姉さま…。」
できるなら、そばにいたい。
その気持ちを必死に
抑えながら、姫乃の無事を
祈り、沙羅は静かに、
目を閉じた。