モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
姫乃の衣服をはだけさせ、
外気に晒された
白い肌に口づける。

久しぶりの感覚に、
姫乃は熱をおびた
吐息をこぼした。

凍夜が口づけたところは、
胸のふくらみのあいだ。

心臓の、真上。

ふくらみの先を弄びたい
気持ちにならない
でもないが、まず、
やるべきことを
しなければ、と
極力そういう方向に
意識を向けないように
気をつける。

口づけた場所に
牙で小さな傷をつけ、
自身の唇を噛んでから
滴る血をその
傷口に含ませる。

「…ん…あ…。」

凍夜の魔力の混ざった
血を受け入れ、変化を
始めた姫乃の身体が、
姫乃を甘く喘がせる。

そのまま再び傷口に口づけ、
凍夜は時間をかけて
自身の魔力を
姫乃に流し込んでいく。
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