モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
「…舐めて。」
そう囁いて、凍夜は
自分の胸に傷を作った。
「…血を?」
「そう。」
「喰血鬼…になるのに?」
「先にキミの血に
僕の血と魔力を
混ぜたから、
ならない。」
もともと、血を与える
行為は花嫁という
唯一無二の眷族を
作るためのものだ。
それを、いまでは
むやみやたらに血を与えて、
喰血鬼を作るために
乱用されるように
なったと聞いている。
躊躇するかと思ったが、
姫乃はとくにためらう
様子も見せず、
素直に凍夜の肌に
口付けた。
小さく舌を這わせて、
傷口の血を舐めとる。
「…キミの身体が
満足するまで。」
舐めながら艶めかしい
視線を向けてくる姫乃の、
言いたいことを感じて、
凍夜は答えた。
…そんな目で見られると、
平静を装うのが難しくなる。
そう囁いて、凍夜は
自分の胸に傷を作った。
「…血を?」
「そう。」
「喰血鬼…になるのに?」
「先にキミの血に
僕の血と魔力を
混ぜたから、
ならない。」
もともと、血を与える
行為は花嫁という
唯一無二の眷族を
作るためのものだ。
それを、いまでは
むやみやたらに血を与えて、
喰血鬼を作るために
乱用されるように
なったと聞いている。
躊躇するかと思ったが、
姫乃はとくにためらう
様子も見せず、
素直に凍夜の肌に
口付けた。
小さく舌を這わせて、
傷口の血を舐めとる。
「…キミの身体が
満足するまで。」
舐めながら艶めかしい
視線を向けてくる姫乃の、
言いたいことを感じて、
凍夜は答えた。
…そんな目で見られると、
平静を装うのが難しくなる。