モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
「…凍夜?なにしてるの…?」

「準備。」

そっけなく姫乃の質問に
答えて、姫乃の肌を
撫でながら服を
脱がしていく。

「準備って…一体何の…。」

「夫が妻の服を脱がせて
することなんて、決まってる。
初夜を迎える準備だよ。」

「!?初夜って、凍夜、
待って…あ、ほら、わたし
沙羅たちに無事を
知らせないと…。」

「東雲がさっき出ていって
一部始終を聞かせてるから
問題ない。」

凍夜の手にかかり、
あっけなく全裸を晒した
姫乃は、うろたえながら
リネンをつかみどうにか
肌を隠そうと抵抗する。

「あの、わたし、
怪我してるし、その。」

「初夜までが花嫁になる
儀式だし、なにより、
キミを抱いても殺さずに
済むんだから、もう
僕が我慢する
理由なんてない。」
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