モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
「…。」
「…冷水をお持ちしましょうか、
マスター。」

気付けに水をかけてみては、
と提案する従僕に、ベットが
濡れるのは嫌だと拒み、
しばらく考えた結果、
ショック療法…のようなことを
思いついた。

真っ赤な姫乃の顔に
自分の顔を近づけ、
そっと囁く。

「…夕べので子供ができたら、
きちんと責任はとるよ。」

「…。…っ!!!?」

凍夜の囁きは姫乃の頭に無事、
届いたらしい。

数秒の間を開けて涙目で
凍夜に視線を合わせた。

思った以上の効果があって、
凍夜は満足気な顔をする。
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