モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
「…。…!?」

何か聞こえたような気がして、
ノークスはあわてて目を開けた。

部屋の中を見回してみるが、
特に何も変わりはなく、
部屋にいるのはノークス一人だ。

…ついに幻聴が聞こえるほど、
疲労がひどいのだろうか。

「あ、待って、もう少し右!
…あぁ、行き過ぎちゃった!」

「!?」

やはり、幻聴ではないらしい。

聞き覚えのある声が開け放たれた
窓から聞こえて、ノークスは
あわてて窓に駆け寄る。
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