モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
「ダメじゃない、ノークス。
急に飛び出てきちゃ。
危ないでしょう?」

「…なにをさも僕に問題が
あるかのように!!
どうしたら女性が窓から
降ってくるのです!」

「だって、あなたがとりあって
くれないんだもの。
窓から入るしかないでしょう?」

「そこは普通諦めるところで、
間違っても窓からの侵入など
考えるところではない!!
4階ですよ!?もし落ちたら
怪我で済むわけがないでしょう!
落ちていなくても、僕が
受け止めなければ間違いなく
大怪我をしていた!」

「…。」

姫乃の下で怒るノークスを、
姫乃はきょとんと見つめ、
不意に微笑む。
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