小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
夏休みも残すところ、あと10日。
毎日繰り返された地獄の補習授業は今日で終わりだ。
だけど、あたしの出来の悪さに頭を抱えた良ちゃんと圭が、あたしの為に特別授業をしてくれると言う。
15時に終わった補習授業後、一旦家に戻り私服に着替えてから、圭の家のお土産屋に集合となった。
今日も、圭がお母さんの代わりに店番をするらしい。
そんなに広くないお土産屋は、島では大きな方だけど、客足は少ない。
だからこうやって、店番中にレジ前の白い台で堂々と勉強会を開くことが出来るんだけど……何か複雑。
この島に遊びに来る人、どんどん減っていってるのかな……?
「圭~」
あたしは、グレーの短パンと白いティーシャツ姿という、何とも色気のない格好でお店の自動ドアをくぐった。