小さな恋の虹〜キミと描く夢〜


「どうして!? おばさんはあたしのせいで倒れたんだよ!あたしが昨日早く圭を呼んでたら……」


「だからダメだって言ってるんだ!」


あたしの言葉に重なり、良ちゃんが大声を上げた。


ビックリして、目が丸くなる。


良ちゃんがあたしに大声を上げるなんて、珍しい……。


「どうして圭は、歌恋じゃなくて僕にメールしてきたと思う?」


「…………」


「歌恋はそうやってパニックになって取りみだすタイプだって圭は知ってるから、僕にメールしてきたんじゃん」


ギュっと、良ちゃんの手の強さが強まる。


きっと、あたしの心の不安を読み取ったんだと思う。


「大丈夫。学校が終わったら、みんなで病院に行こう」


「ね?」と、子供をあやすように言う良ちゃん。


でも、おばさんの容態が、すごく心配だ。


最近とても痩せたような気がするし、昨日も何だか疲れているように見えた。


圭が店番に出る日も増えていってるし。


心配で心配で……。




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