小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
「だから、ああ言ったんだ。もう練習に参加しなくていいって。リーダーは僕がなるって」
「…………」
「賭けたんだよ。圭がどういう反応をとるか。僕がああ言ったら、少しは話してくれるかと思ったけど、圭は何も言わなかったじゃん」
……確かに。
あたしも、ちょっと期待してた。
今日は、何か話してくれるんじゃないかって。
学校に来てたから少し安心したし、やっと圭の口から何か聞けるって……。
でも……。
「歌恋……僕のやり方って、間違ってるかな……?」
今にも泣きそうな切ない良ちゃんの目が、あたしに向けられる。