小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
「良ちゃん、圭を探しに行こうよ」
少し心配になって良ちゃんに言うと、会場にアナウンスが流れだした。
「それぞれのチームのリーダーは、会場の後片付けを手伝って下さい。ご協力お願いします」
良ちゃんと目を見合わせると、良ちゃんは小さく肩をすくめた。
「行かなきゃ」
「みたいだね」
あたしも良ちゃんの真似をして小さく肩をすくめる。
「歌恋、圭を探してきて。僕も早く片付け済ませて合流するからさ」
「わかった。圭を見つけたら連絡するね」
あたしは良ちゃんに携帯を見せ、すぐに会場内を走り圭を探した。
混雑する人ごみの中、体を横にしながら進み、圭の茶髪を探し背伸びをする。
だけど、おじさんやおばさん達が殆どで、圭らしき人は見当たらない。