小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
肩を落として自席に戻ると、興味津々の良ちゃんがあたしの点数を覗き込む。
「うわ……ひどいね」
言葉をオブラートに包むということを知らないのか、超ストレートに言葉を落とす。
どんな状況でもいつも正直に物を言うのは良ちゃんの良いところなんだけど、今のはさすがに傷つきます……。
あたしが良ちゃんを睨んで机に伏せると、左横から圭がスッとあたしの腕の隙間から答案用紙を抜き取った。
「あ!」と頭を上げた時には、もうすでに遅し。
圭はあたしの悲惨な点数を見て、長めの襟足を触りながら苦笑した。
「確かに、これはヤバイ」