小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
「そうでもないんじゃない?」
良ちゃんが肩をすくめる。
「だって、ウチの親はそのジンクスのおかげで付き合って結婚してるんだから」
「え? そうなの!?」
あたしが驚くと、良ちゃんは口角を上げて頷いた。
確かに、良ちゃんの両親はこの学校の卒業生だ。
じゃあ、どっちかがこのジンクスを実行して上手くいったってこと?
良ちゃんが言った条件が全て重なるって、キセキじゃん!!
すごいよ!! 良ちゃんの両親が羨ましい。
「このジンクス、多分みんな知らないよね?」
あたしは目を輝かせながら良ちゃんを見た。
「うーん、どうだろ。多分知らないかもね。このジンクスが噂になってたのは俺らの親の時代だから」