小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
午前11時。
あたしと良ちゃんの出した招待状を片手に、続々と卒業生が集まってきた。
あたし達は15人で体育館の入り口の両端に立ち、卒業生を出迎える。
「………」
圭が、ウエイター姿であたしの前に立った。
黒いズボンに白いシャツ。
しっかり、蝶ネクタイも付けて。
ベストの丈が短く見えるのは作りがおかしいんじゃなくて、きっと圭のスタイルが良すぎるからだ。
だって、1年生の男子も同じ格好をしてるけど、普通の丈だもん。
やっぱり、圭は特別なんだ。
ポーっと圭に見惚れていると、あたしの視線に気づいた圭がパっとあたしに目を向けた。
ドクン――…
圭のウエイター姿は、刺激が強すぎる。