小さな恋の虹〜キミと描く夢〜


「それにしても、めちゃくちゃ天気いいな」


そう言って、眉を寄せたままあたしに目を向ける。


あたしは、傷ついた心と恥ずかしさとが混ざった複雑な気分で、目を伏せる。


「んな脹れんなよ。
仕方ないじゃん、雨を降らせて虹を出す方法なんてあれしか思いつかなかったんだから」


「……別に頼んでないじゃん」


ああ、あたしのバカ。

なんて可愛くないことを……


圭はあたしの為を思ってしてくれたのに……


てか……

これで完全にバレたよね。


あたしの想い。


ああ、もう。あたしのバカバカバカバカ。


ポカポカと自分の頭をグーで殴る。


明日からどうやって接すればいいの?


圭だって絶対普通に接してくれないし、気まずくなってそのまま卒業を迎えることになるんだ……


告白前に、フラれたも同然じゃん……


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