小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
「大学で歌恋を見守れって」
ドックン――…
圭が、フッと口の端を横に引いて笑った。
色白で、茶髪がサラサラと風に揺れていて。
ガジュマルの葉の間から差し込む柔らかな日差しで、圭がキラキラと輝いている。
まるで、天使みたいに……
「ど、どういう意味?」
あたしは高ぶる気持ちを隠す為、圭の腕を拳で小突いた。
「おまえが道をそれないように、見張っとけって」
ギロリと、圭を睨みつける。
ああ、そういうことですか。
あたしが怠けないように、良ちゃんに監視役を頼んだのね。
なーんだ……
ふーん、そっか……
特別な意味はなかったんだ……
別に、いいけどさ……