小さな恋の虹〜キミと描く夢〜


ルナちゃんの唇が細かく震え、瞳からは次から次に涙が流れている。


ルナちゃんは口元を手の甲で押さえ、唇を噛みながらあたしにまた背中を向けた。


「……遠すぎるよ」


「ルナちゃん……」


「絶対、飛行機一本じゃいけない場所だし……」


ルナちゃんが、大きく肩を上下させる。


「海が……転校なんて……」


途切れ途切れでしゃべるルナちゃんの背中を見て、あたしも涙を我慢できなくなった。


胸が痛い。

辛くて、苦しい。


あたしも、圭との別れの日が近づいているから、尚更その辛さがわかって、胸が痛くて痛くて潰れそうだった。


「まだ……告白もしてないのに」


……告白。


「すごく……好きで好きで……」


「………」


「海のこと、すごく大好きなのに……」


……ルナちゃん。



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