小さな恋の虹〜キミと描く夢〜


「いつか……ちゃんとしようと思って……」


いつか……


「でも……」


「………」


ルナちゃんは、細めた目から涙がこぼれ落ちないように必死に堪えながら、あたしを振り返り、一回上を向いた。


「いつかいつかって思ってたら……こんなことになっちゃったよ……」


ハァーっと大きく息を吐いたルナちゃんは、制服の袖で涙を拭う。


いつかいつかって思ってたら……


そうか……

そうだよね……


告白をするには、すごく大きな勇気が必要だ。


告白をして、もしダメだった時のことを考えると、怖くて怖くて言葉を飲み込んでしまう。


そうやって先延ばしにしてると、突然、こんなことになってしまうんだ……


「海……いつ行っちゃうと思う?」




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