小さな恋の虹〜キミと描く夢〜


また、ルナちゃんの瞳に涙が浮かんできた。


あたしは唇を噛みしめて、ルナちゃんをギュっと抱きしめる。


ルナちゃんは、あたしの胸元に顔を埋め声を上げて泣き始めた。


あたしの制服に、ルナちゃんの涙と泣き声がしみ込んでいく。


「なんで、もっと早く告白しなかったんだろう……」


ルナちゃんの肩をポンポンと叩いて、あたしは天井を見上げた。


涙を無理に堪えると、ツンと鼻の奥が痛くなる。


「あたしのバカ~!!」


激しく上下するルナちゃんの肩が、自分を罵倒する言葉が、直接あたしの心に刺さった。




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