小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
あたしも、いつかはルナちゃんのように後悔する日が来ると思う。
今の関係が壊れるのが怖くてウジウジと告白出来ずに、どんどん別れの日が近づいている。
どうせ別れるのなら、当たって砕ければスッキリするだろうに。
それでも出来ないのは……本気で圭のことが好きだから。
圭に、気まずい目で見てほしくないから。
ルナちゃんだって、何度もこういう感情と闘って、悩んで、海の側にいる方法を考えてたんだと思う。
「歌恋ちゃん」
ルナちゃんが、呼吸を整えながらあたしの胸元から顔を上げる。
あたしは眉を少し上げ、ルナちゃんの背中をさすった。
「もう、いいよね?」
「ん?」
「どうせ離れ離れになるんだったら、告白しなかったことをずっと後悔し続けるより」
「………」
「当たって砕けた方がいいよね?」