小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
ルナちゃんが鼻をすする。
すごく、強い目をしていた。
ルナちゃんの決心した目を見ていると、こちらまで勇気が震えあがってきた。
このままじゃいけない。
そろそろ、前に進まなきゃ。
あたしが大きく頷くと、ルナちゃんは口の端を目いっぱい横に引き最高の笑顔になった。
「ありがとう、歌恋ちゃん。
ちょっと、行ってくる」
ルナちゃんは、あたしに大きく手を振ると走って階段を駆け上っていった。
ドクン、ドクン、ドクン。
温かい血液が、一気に全身に回った気がする。
がんばれ、ルナちゃん。
そして、勇気を出せ、自分。
そろそろ、圭に自分の気持ちを伝えるんだ。
ルナちゃんのように、強い覚悟を持って圭に体当たりしよう。