小さな恋の虹〜キミと描く夢〜

変わる関係



受験まで、あと2週間。


クリスマスやお正月などの行事を楽しんでいる暇はなく、部屋に閉じこもって黙々と勉強をした。


それでも、心配だったのだろう。


玄関のチャイムがなったので2階から駆け降りてドアをあけたら、グレーのトレーナーにジーンズ姿の圭が立っていた。


「……どうしたの?」


いきなりの訪問に、ドアノブに手を当てたまま口をポカンとあける。


「どうしたのって、家庭教師」


圭はスっと肩を上げて、あたしの横をすり抜けて玄関に入ってきた。


「え……ちょ、まっ」


なになになになになにっ!?


急になに?

家庭教師?


冬休みに家庭教師してくれるなんて、一度も言わなかったじゃん。


なのに、急にどうしたの



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