小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
「あ、おばさん、お久しぶりです。
お邪魔します」
「あら、圭くん!
久しぶりね~!! また身長伸びたんじゃないの?
まぁ~、カッコよくなっちゃって~!」
「ははっ。
ありがとうございます」
イヤイヤイヤイヤっ!!
何勝手に上がってんの?
何勝手に2人で盛り上がってるの?
お母さんも、リビングから顔を出して頬を赤らめてんじゃないよ!!
「今日はちょっと、家庭教師に来ました」
圭はそう言って、玄関で棒立ちになるあたしを指差した。
お母さんはリビングからグっと顔を出し、目を細めてあたしを見る。
リビングから全身を出さないのは、適当すぎる部屋着を着ているからだろう。
イケメンには見られたくないってか。
「ほんっと、この子はバカだからね~!」