小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
「おまえは、どうなの?」
「え……?」
ドキンドキンドキン――っ!!
自分の心臓の爆音のせいで、周りの物音が何も聞こえなくなる。
体も震えてきて、涙も浮かんできた。
「あたしは……」
出す声が不安定になる。
「あたしは……もうだいぶ前から、圭のことが好きだよ」
「………」
「大好きすぎて、普通じゃいられなくなって、圭の前でどうやって接していいのかわからなくて、告白しようと思っても、この関係が壊れてしまいそうで怖く……」
ギュ……
突然、目の前が真っ暗になった。
一定のリズムで動く、圭の温かい胸元。
背中には、どんどん強くなっていく圭の力を感じて。
耳元には、圭の息が吹きかかる。