小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
パズル
冬休みに変わった、あたしと圭の関係。
幼なじみから恋人へ。
夢のようで、未だに信じられない。
だってあの日以来、恋人らしい会話はしてないから。
もしかしたら、あたしのただの妄想かも……
あたしと良ちゃんは、1月10日の受験をなんとか終わらせ、3学期を迎えた。
自信なんてなく、受験を終わらせ福岡から帰ってきた時は、撃沈モード。
それでも、今まで勉強してきた分、精いっぱい力を出したんだ。
あとは、3月の合格発表を待つだけ。
「歌恋っ!!」
新学期の朝、窓の外から聞こえてきたのは、良ちゃんではなく圭の声。
鏡の前で制服の赤いリボンを整えながら、ドキリとする。
素早く髪型を整え、ガラガラと窓を開けると。
「始業式、遅刻すんぞ!
早く下りてこい!!」