小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
星の砂
写真アートを作ると決めたあたし達は、先生に頼んだ道具が届くまで、携帯を使って“写真アート”について調べた。
写真アートではなく、モザイクアートというらしい。
本当はパソコンでモザイクアート用のアプリをダウンロードして作っていくみたいなんだけど、あたし達14人の中には器械に詳しい人はおらず、結局目で見たままに写真を貼っていくことにした。
無謀な挑戦だけど、何事もまずはやってみなくちゃね。
考えてる暇なんてないんだから。
道具が揃ったのは、注文してから5日後。
放課後に体育館を解放してもらい、広いスペース存分に使う。
横が2メートル、縦が1.5メートルくらいの大きさの紙を体育館の床に広げ、まずは鉛筆で型を取っていく。
紙の両端から、肘から下の腕を伸ばし、紙の真ん中で手を繋ぐ絵。
絵心のないあたしは普通の紙にすら描けないのに、みんなは意見を出し合い少しずつ鉛筆を動かし器用に2本の腕を描いていった。
だけど、それでも相当な時間がかかった。