小さな恋の虹〜キミと描く夢〜

危ない危ない。


危うく圭にバレるところだった。


圭への気持ち、隠し通せるよね？


あと半年もしたら、卒業だけど。


本当に、このままでいいのかな……。


気持ち……。


「隠したままで……」


「え？　なに？」


また口に出していたみたいで、良ちゃんが耳を近づけて聞き返してきた。


あたしは「ううん、何でもない」と両手をブンブン振りながら言い、何でも出てしまう口にチャックを閉めた。