小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
きっと、星の砂を知らない人だっているはず。
小さい頃は、こんな小さな物を探すなんてめんどくさいと言って付き合ってくれなかった圭が、あたしの為に面倒なことをわざわざしてくれるなんて。
嬉しくて、嬉しくて……
「ありがとっ、圭っ!!」
あたしは、勢いよく圭の首に腕を回しカバっと抱きついた。
あたしの体重を支えた圭の体は一瞬のけ反ったけど、すぐに体勢を整えあたしの腰に手を回してきた。
「1年」
唐突に言われ、あたしは体を離して圭を見上げる。
「1年待ってろ。
母さんの店を見ながら勉強して、来年は必ずおまえらの後を追うから」
「………」
1年……か。
長いよね、きっと……
でも、声を聞きたいと思えば、ボタン一つで圭と繋がるんだ。
圭との繋がりがプツリと切れるわけじゃない。