小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
新しい友達
少しだけ髪を茶色に染めてみた。
雑誌を買ってメイクの勉強をして、ヘアアレンジもするようになった。
それだけで、ちょっと大人になった気分。
良ちゃんも少し大人っぽくなったの。
髪は黒いままだけど、パーマをかけて都会の男の子になった。
それから、良ちゃんの人気は急上昇。
大学に入って仲良くなった友達も、密かに良ちゃんに想いを寄せている。
「ねぇ、歌恋。
誉くんとは本当にただの友達なの?」
講義中話しかけてきたのは、栗色のフワフワボブの似合う、小柄で人形のようなリサちゃん。
小さい顔に、大きなパッチリ二重の目がバランスよくついている。
「本当だよ。
良ちゃんとはただの幼なじみだって」
ひそひそと耳打ちする。
「だったらさ、今度紹介してよ。
ね? お願い」