小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
入学式の日に近くの椅子に座っていて、その時少し話しただけだけど2人はあたしとずっと一緒にいてくれる。
慣れない都会に不安だらけのあたしの心を、2人が和らげてくれたの。
午前の講義が終わり、あたし達は3人で学食に向かった。
その途中も念入りに手鏡で髪型をチェックするリサちゃんが、とても可愛かった。
「あ、いたいた。
良ちゃ~ん!」
学食の長テーブルの端に友達数人と座っていた良ちゃんを見つけ、手を振った。
「歌恋!
久しぶり。ここ空いてるよ」
手を振り返してくれた良ちゃんが、自分の隣の席を指差す。
良ちゃんと会うのは1週間ぶりくらいだ。
メールは毎日のようにしているけど、講義の時間の違う良ちゃんとは最近全然タイミングが合わない。
ちょっと寂しい時に、武内くんとリサちゃんが友達になってくれたから、あたしは何とか頑張れてる。
「友達?」
あたしの後ろに隠れるリサちゃんを見て良ちゃんが首を傾げる。