小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
「うん。
あたしと友達になってくれた相沢リサちゃん」
あたしが紹介すると、良ちゃんは奥二重の目を細めニッコリ笑って頭を下げた。
そしてそのまま、あたしの隣に目を向ける。
「あ、それから、武内拓真くん」
「どーも」
武内くんが頭を下げると、良ちゃんの顔から少しずつ笑顔が消えていった。
明らかに作り笑いで、どーもとお辞儀をする良ちゃん。
「どうしたの?良ちゃん」
「別に?」
良ちゃんは素っ気なく肩をすくめる。
「赫、食券買ってこようか?
何がいい?」
「あ、あたしも行くよ。
良ちゃん、ちょっと荷物見ててね」
あたしは良ちゃんの隣の席を3つ確保して、武内くん達と食券を買って列に並ぶ。
学食はみるみるうちに人が増えて行き、あっという間に全席埋まってしまった。
ボサボサしてたら、昼ご飯抜きになってしまう。
あたしは、一番安いきつねうどんをお盆にのせて良ちゃんの隣の席に座る。