小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
「あ、良ちゃんもうどんだったんだ」
「まぁ、節約しないとね」
「そうだよね。
仕送りだけじゃやっぱキツイよね。バイトでもしようかな」
うどんをすすりながら言う。
「あ、そうそう、良ちゃん。
この子、リサちゃんって言うの」
あたしの目の前に座るリサちゃんに手を向けると、良ちゃんは飲んでいた水を喉に詰まらせてせき込んだ。
「さっき聞いたよ」
ああ、そっか……
う~ん……
紹介って、どうやったらいいんだろう……
「あ、あの!」
あたしが腕を組んで頭をひねらせていると、急にリサちゃんが大声を上げた。
「あの……よかったら、メアド教えてもらえませんか?」
積極的なリサちゃん。
「メアド? 僕の?」
突然のことで、良ちゃんは目を丸めている。
良ちゃんの友達から冷やかしの声が上がり、良ちゃんが戸惑う。
「まぁ……メアドくらい、いいけど」
「本当ですか!? ありがとうございます!」