小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
リサちゃんは嬉しそうに頬を赤らめると、早速その場で赤外線をしていた。
「良ちゃん、最近めっちゃモテるね」
良ちゃんの耳元でボソリと言う。
すると、良ちゃんは眉をハの字に垂らしてあたしの目を見てきた。
「ほんっとに、歌恋は……」
消えそうな声で言った良ちゃんに、『うん?』を眉を寄せる。
「何でもないよ。
ほら、早く食べないと、うどん伸びるよ」
「うわっ!
ほんとだ。大変大変」
あたしが慌ててうどんをすすると、良ちゃんはプっと笑った。
「歌恋。
髪入ってるし」
下にだらんと垂れる横髪を、良ちゃんが呆れながらあたしの耳にかけてくれる。
いつまでたっても、良ちゃんのお世話になるあたし。
まだまだ、子供だ。
良ちゃんのメアドをゲットしたリサちゃんは、それだけで満足したらしく、友達と楽しそうに会話をする良ちゃんの横顔をうっとりしながら見ていた。