小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
こっちの星は、圭にもらったあの時から輝きは一切変わっていない。
相変わらず美しく、白色に輝いていた。
ビンを少し横に傾けると、星砂がサラサラと音を立てて滑っていく。
それを何度か繰り返すと、まるで波の音のように聞こえる。
押しては引いて、引いては押して。
目を閉じると、サファイアブルーのサンゴ礁の透ける海が浮かんでくる。
白い砂浜で、圭と身を寄せ合い穏やかな海を眺めた。
こうやって、頭の中ではいくらでも圭と笑顔で会うことが出来るのに、実際はすれ違ったまま。
目を開けるのが怖くて、あたしはしばらく、星砂のビンをギュっと握っていた。