小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
「帰るよ、歌恋。
明日、朝早いでしょ?」
そう言って、良ちゃんは先に背中を向け歩いて行った。
不規則に瞬く星達が、少し成長したあたし達を見下ろしている。
ただの幼なじみだった3人が、大きくなるにつれ、次第に抱いていった儚い想い。
とても大切な、それぞれの想い。
実る恋があれば、散る恋もある。
決して、うまくいくものばかりじゃない。
だからあたし達は、色んな経験が必要なんだ。
圭とのすれ違いだって、次の新たな一歩を進む為の経験。
そう思えるように、明日、圭に会いに帰ろう。
良ちゃんや武内くんの気持ちを無駄にしない為にも。