小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
願いを叶えてくれる星砂が、あたし達の足元でキラキラ光っている。
あたし達の小さな恋を繋げてくれた、美しい虹。
ずっとずっと消えずに、あたし達の頭上で輝き続ける。
目に見えないだけで、あたしは圭とこの虹で繋がっていたんだね。
小さな恋の虹は、圭との夢に向かって、緩やかな弧を描いて伸びている。
離れていれば、誰だって不安になる。
だけど誰にでも、こうやって目に見えない橋がかかっているはずだ。
それに気づいた時、その橋はキラキラと7色に輝きだし、存在を現す。
愛する人と必ず繋がっている、それぞれの違う色を持つ、美しい虹が。
「歌恋」
「ん?」
「大学卒業したら、この島に診療所をつくろう」
「うん」
「2人で、島民の健康を守るんだ」
圭があたしを見下ろして微笑んだ。
「うん!」
圭と描いた夢。
絶対に、叶えてみせる。