小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
「しょーがないなぁ。今日だけだから……」
良ちゃんの押しに負けてゼリーを食べさせてあげようとしたら、今まで本棚に寄り掛かっていた圭があたしの隣にサッと移動してきた。
そして、あたしからゼリーを奪い取り、スプーンでひとすくいする。
今まで上機嫌で口を開けていた良ちゃんは、少しムスっとして目を細めた。
「口開けろ。俺が食わしてやる」
圭がスプーンの上でプルンと揺れるゼリーを、良ちゃんの口に近づける。
良ちゃんの目が近づくゼリーを追って、どんどん両目が中心に寄って行く。
「どうして男に食べさせてもわらわなきゃいけないんだよ!」
良ちゃんは、かぶっていたタオルケットを丸めて圭に投げつけた。
その衝撃で、スプーンの上からゼリーがベッドに落下。