小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
あたしは良ちゃんと一緒にふら付きながら圭に歩みより、圭に教えてもらいペンギンの足のようなフィンを付けた。
入水は、圭のお父さんの指導のもと男子と女子に別れて交互で入水する。
先に男子が海に潜っている間、サンゴ礁や小さな魚達の美しい姿を想像して女子達だけで心を躍らせていた。
しばらくして男子が海中から上がってきたので、次はいよいよあたし達女子の番。
目元にマスクをつけ入水すると、ウエットスーツを通して、生ぬるい海水を感じた。
少しずつ足を進め、足首、ふくらはぎ、太ももと、水深が深くなっていくごとに、体が軽くなっていく。
タンクの酸素を吸い、女子全員で顔を海水につけた。
瞬間、別世界が広がる。
まだまだ浅瀬なので、珍しい生き物などはいないけど、小さな色とりどりの魚に、白や薄いピンク色のサンゴ礁。
視界を遮るものがないどこまでも透き通った海中は、まるで竜宮城に来たみたいだ。
スー、スーっと、海中で呼吸をする音が響き、みんながタンクの酸素を吸い息を吐き出す度に、ブクブクと泡が海面に上っていく。